STORY 01

岩手県 アプリ開発プロジェクト

バイクとスマホをITでつなげ

  • TOP
  • PROJECT STORY #01

PROLOGUE

当社に舞い込む開発案件は、業務用システムにとどまらない。例えばその1つが、バイクユーザーのためのスマートフォンアプリの開発だ。愛車とスマホをBluetoothでペアリングすると、オイル交換やバッテリー交換を行うタイミングや、燃費、位置情報などの車両情報をリアルタイムで知らせてくれる、すぐれもの。今やアジア、欧州諸国などグローバルで導入が進むそのアプリ開発に挑んだのは、岩手の若きエンジニアたちだった。

#01やったことがない。
だからこそ、挑む価値がある。

2020年、8月。インドネシアで開催された新型バイクの発表会。その模様を、岩手県盛岡市のオフィスで感慨深く見ているエンジニアたちがいた。「自分たちが作ったものが、世界でデビューする…。言葉には表せない感動がありました」。プロジェクトリーダーの菅原美咲(取材当時28歳)はそう振り返る。
東京のSCSKから当社に、その開発案件が飛び込んできたのは、2019年、夏のことだった。

「バイクとスマホをBluetoothで接続し、車両情報をスマホで確認できるアプリを開発してほしい」というオファーに対し、真っ先に手を挙げたのが、岩手開発センターだった。
「それまで、スマホアプリの開発は、社内ではまだどこもやったことがありませんでした。だからこそ真っ先に取り組むことで、岩手のこれからの強みにしたかったんだと思います」と、岩手が手を挙げた背景を語る菅原。このプロジェクトが始まった当時、菅原はまだ入社1年目だった。

菅原は岩手県出身。大学は県外へ進学したが、「卒業後は地元で働きたい」と当社に飛び込んだ。そして最初の夏を迎えた頃、この新しいプロジェクトのメンバーに抜擢された。
「最初は不安でいっぱいでした。プログラミングしかやったことがない私に、できるのかな?と…。でも、せっかくのチャンス。やったことのないことをがんばってみよう!と思いました」

#02次々と立ちはだかる壁。

初年度のメンバーは、3名のみ。キャリアに関係なく、1人1人が戦力にならなければ、プロジェクトは進まない。最もキャリアの浅い菅原は、猛勉強を始めた。
スマホ用のアプリ開発には独特の言語やツールがあり、それはiOSとAndroidでも違う。

例えば、iOSのプログラミングにはSwiftやXcodeを使い、AndroidにはJavaを使う。さらにサーバーにはPythonと、多種類の言語を駆使しなければ、今回のアプリ開発は実現しない。菅原はそれらをほぼ1から学んだ。
この案件には少し特殊な背景もあった。0からの開発ではなく、他の会社が途中まで設計していたものを、引き継いだ形だったのだ。それはある意味、0から作るより難しい側面もあった。引き継ぐ前の開発情報が何もなかったからだ。コードを見て、ソースの中身を調べるところから始めなければならなかった。

そのうえ、思いもしなかった壁も立ちはだかった。
「お客様が使っていたシステムのプラットフォームが、マイナーだったので、どこがトリガーになって、どこが連携しているのか、ファイルのつなぎ方がよくわからなかったんです。だから1つのファイルを見るために、何ファイルも見ないといけなかったり…。かなり苦労しましたね」

#03広がり続ける技術領域。

だが、プロジェクトは、作って終わりではない。アプリの運用と保守。さらには新たな機能を追加したバージョンアップも、菅原たちの重要な仕事となった。
菅原たちがチャレンジした新機能の1つが、走行距離によるランキング機能である。「走行距離によって、ランクが上がると、エコポイントが貯まっていく仕組みです。ユーザーの皆さんがバイクに乗っていて、より楽しく、ワクワクできるような機能を作りたくて」と菅原は開発への思いを語る。
業務が拡大にするにつれて、仲間も増えた。現在のプロジェクトメンバーは、10名。

2023年春から加わった伊藤烈史(取材時29歳)もその一人だ。
伊藤は学生時代から言語を使った開発に強い興味があり、自分から希望してこのプロジェクトに参画した。
「私は今、サーバー側のプログラミングやテストを担当しています。SCSKにも知っている人が少ない領域。私自身も1から勉強する必要がありましたが、とてもやりがいがあります」と伊藤。
アプリ側の開発は、画面の処理が中心になるのに対し、サーバー側の開発はデータの連携を担う。スマホから送られてきたデータをサーバーで処理・保存し、必要に応じてスマホに送り返す。だから、車両を変えたとしても、過去のデータを引き継いでスマホに表示することができるのだ。

#04終わりなき旅の途中で。

伊藤は、リーダーの菅原と同期入社だった。盛岡市内にある情報系の専門学校を卒業。入社後はプログラミングとほぼ無縁の部署で働いていたが、もともと根っからのプログラミング大好き人間。水を得た魚のように、現在の仕事を楽しんでいる。
「新しい言語を勉強するのも楽しいし、最近、AWS(Amazon Web Services)の研修も、会社のサポートで受講しています。どうしたら効率よくデータを受け渡しできるか。クラウド技術はこれからとても重要になってくる。将来的にはAWSのスペシャリストになりたいと思っています」と伊藤は目を輝かせる。

このプロジェクトに加わることで、伊藤がエンジニアとしての自分の道を見つけたように、菅原もまた、チームリーダーとして成長してきた。
「開発する時の、チームの雰囲気の大切さを痛感しました。例えば誰かがミスをした時も、その人を責めていては、力が発揮されないんですね。ましてやキャリアの浅い子が『わからない』のは当たり前。覚えてもらって、育ってもらえるように、チーム全体でサポートしていけばいい。そもそも、技術ってどんどん難しくなっていくので、『今知らないこと』よりも、『これからどうするか』の方が大事なんですよ。開発って、ユーザーの『できたらいいな』を実現する仕事。だから難しいし、だから面白い。それを実感できたことが、今後の財産になると思います」
新車両の開発に終わりはないように、アプリの開発やバージョンアップも続いていく。
「目標は、ユーザーがもっとワクワクできるような機能を形にしていくこと。そのために私、最近、バイクの勉強も始めたんですよ。免許?いえ、持ってないんですけどね。ふふふ(笑)」
そう言ってほほ笑む、菅原。
誰よりもまず、まだ見ぬものづくりにワクワクしているエンジニアが、そこにいた。

※記事内容は取材当時の情報です

ENTRYエントリー

ワーク・ライフ・ハピネスを探す旅をごいっしょに。
皆さんもきっと、できるよ